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子守話25 スプーンさんとフォークくん
スプーンさんとフォークくんは いつもいっしょでした。スプーンさんがひだり。フォークくんがみぎ。なかよくテーブルにならんでいました。おでかけのときには ふたりいっしょに おてふきタオルにくるまって こうえんやレストランに でかけました。スプーンさんがスープやごはんをすくい フォークくんがやさいやさかなやにくをつきさし ちからをあわせて しょくじをはこびました。しょくじがおわると ふたりいっしょに ひきだしのベッドにかえりました。そして あしたもがんばろうねと はなすのでした。

スプーンさんもフォークくんも じぶんたちのしごとがきにいっていました。おいしいしょくじの においをかぎながら はたらくのも しょくじをはこんだときの えがおをみるのも いいきぶんでした。なにより スプーンさんはフォークくんと フォークくんはスプーンさんといっしょにいるのが たのしいのでした。

ところがあるひ スプーンさんとフォークさんが けんかをしました。「フォークくんは なまけものだ」とスプーンさんが おこりだしたのです。そのひの ごはんは カレーライスで フォークくんのでばんは ありませんでした。スプーンさんが あせをかきかき あつあつのカレーライスをはこぶのを フォークくんは のんびり ぼんやり みているだけでした。はたらきつかれたスプーンさんは つい もんくをいってしまったのです。

「ぼくのほうが はたらいているときだって あるよ」とフォークくんがいいかえしました。スパゲッティのときは フォークくんだけがはたらいて スプーンさんはおやすみです。「あれはくるくるとめがまわるし とってもつかれるんだ」。スプーンさんとフォークくんは これまでがまんしていたもんくを いいあいました。そして せなかをむけて くちをきかなくなりました。

つぎのひ スプーンさんとフォークくんは うまれてはじめて べつべつになりました。スプーンさんが ひとりでむかったテーブルには スパゲッティが まっていました。フォークくんが ひとりでむかったテーブルには スープが まっていました。スプーンさんは くるくるとまわりながら スパゲッティをまきつけようとしましたが スパゲッティは つるつるのおなかをすべっていくだけでした。「フォークくんは すごいな」とスプーンさんはおもいました。めがまわって ふらふらになるたいへんさも よくわかりました。フォークくんは あついスープになんどもとびこみましたが スープのしずくは 2ほんのすきまから こぼれおちてしまいました。「スプーンさんは すごいな」とフォークくんはおもいました。やけどしそうな スープのあつさも よくわかりました。

スプーンさんとフォークくんは またいっしょに はたらくようになりました。あさごはんも ひるごはんも ばんごはんも どこにいくときも いっしょでした。けんかするまえよりも ふたりは ずっとずっと なかよしになりました。


◆いまいまさこカフェ日記2008年11月29日(土) 来年の年賀状の季節
に掲載。
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by imaicafe | 2008-11-29 17:05 | story