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子守話69「おりこうたまちゃん へそまがりたまちゃん」
たまちゃんは このごろ いじっぱりで いじわるで へそまがりです。
ママのことを ほんとうは だいすきなくせに
「ママ だいきらい」といって こまらせるのが だいすきです。
ママが「たまちゃん おしょくじよ。てを あらってらっしゃい」というと
「はーい。てを よごしまーす」と いたずらを はじめます。

ところが あるひのこと。
たまちゃんが てに インクをつけて せっせと よごしていると
せんめんじょから たまちゃんそっくりな おんなのこがでてきて
「おててを あらいました」と きれいなてを さしだしました。
「あら たまちゃんが ふたり!」
ママは びっくりしましたが たまちゃんは もっとびっくり。

しょくじのまえに たまちゃんは ふざけて
「ごちそうさま」と いいますが
  たまちゃんそっくりな おりこうさんは「いただきます」と てをあわせます。
もちろん だれかさんみたいに スープにぎゅうにゅうをいれて
「こうしたほうが おいしいよ」なんて いじわるを いったりしません。

おなかがいっぱいになると たまちゃんは
「まずかったー。おなか ぺこぺこー」と いいますが
おりこうたまちゃんは「おいしかったです。ごちそうさまでした」と てをあわせます。

おふろにはいって あまたをあらうとき
たまちゃんは いやだいやだと あばれますが
おりこうたまちゃんは おとなしくしています。

「おりこうたまちゃんと いたずらたまちゃん
 どっちが ほんものの たまちゃんかしら」と ママがいいました。
「こっちが ほんものにきまってるじゃない」と
たまちゃんは いおうとしましたが ひねくれものの くせがでて
「こっちは にせものでーす」と いってしまいました。
「へそまがりたまちゃんが にせものたまちゃんってことは
 おりこうたまちゃんが ほんものたまちゃんなのね」と ママは いいました。
おりこうたまちゃんは 「はい そうです」とこたえました。

と、そのときです。
「うえ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!」
たまちゃんは じぶんでも びっくりするぐらい おおきなこえで
なきながら ママに だきつきました。
「ほんものの たまちゃんは こっちよ こっち!
 ママ そっちの たまちゃんは にせものだよ!」
ママは たまちゃんのあたまを よしよしとなでながら いいました。
「そんなこと わかっているわよ」
「え?」とおどろいて たまちゃんは ママをみました。
「たまちゃんのこと ママは せかいでいちばん よくわかっているからね。
 どんなに そっくりな にせものでも ママは ぜったいに みぬけるわよ」
でも たまちゃんが あんまり へそまがりで いじっぱりなので
ママは にせものたまちゃんに だまされた ふりをしたのでした。

たまちゃんが ないているあいだに
にせものの おりこうたまちゃんは いなくなっていました。
「さっきの たまちゃんは どこにいったのかな」
たまちゃんと ママが まどのそとの そらをみあげると
ちいさなほしが ぐんぐんと そらたかく のぼっていくのが みえました。

もしかしたら こまったママを たすけるために
おほしさまが おりこうたまちゃんに ばけたのかもしれません。


◆いまいまさこカフェ日記2009年05月22日(金) 「いじわるのへや」の女王、たま2才9か月。に掲載。
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by imaicafe | 2009-05-22 16:00 | story