Top
子守話84「せかいでいちばんちいさなうみ その1」
こんどの にちようび うみに つれていってあげるねと
たまちゃんの ママは やくそくしていたのに
おしごとで うみに いけなくなって しまいました。
「ママの うそつき」
たまちゃんは かなしくて なみだが こぼれました。
なみだは しょっぱくて うみの あじが しました。

ひとつぶめの なみだで たまちゃんは
きょねんの なつに いった うみを おもいだしました。
ふたつぶめの なみだで たまちゃんは
さかなが あしの あいだを すりぬけた くすぐったさを おもいだしました。
さんつぶめの なみだで たまちゃんは
うきわで なみに ゆられた きもちよさを おもいだしました。

「たまちゃん ごめんね」と ママが だきしめて
たまちゃんの なみだは かぞえきれなくなりました。
「いいの たまちゃんは いま うみに いるから。
 せかいで いちばん ちいさな うみで あそんでるの」と
たまちゃんは いいました。
すると ママの めからも なみだが ふってきて
たまちゃんの ほっぺたに ちいさな うみが できました。
ほんものの うみは つめたいけれど
おふろみたいに あったかい うみでした。


◆いまいまさこカフェ日記2009年06月29日(月) 涙は世界でいちばん小さな海に掲載。
[PR]
by imaicafe | 2009-06-29 14:19 | story