Top
子守話104「ちょうちょの木」
たまちゃんの おうちの にわに 
はなびらが いちまい おちていました。
ゆうやけを うつしたような きれいな いろを しています。

たまちゃんが ちかづいて てに とってみると
それは はなびらではなくて ちょうちょの はねでした。

ちょうちょが とんでいる とちゅうで おっことして しまったのでしょうか。
ちょうちょが とりにくるかもしれないと おもって
たまちゃんは まちました。
けれど いっしゅうかん たっても ちょうちょは きませんでした。

たまちゃんは ちょうちょの はねを にわの すみっこに うめました。
そして もう そらを とべなくなった はねのために
まいにち そとの せかいのことを はなしてきかせました。

なんにちかして ちいさな めが でました。
めは むくむくと ふくらんで はっぱを ひろげました。
そして えだが のびて いっぽんの きに なりました。

たまちゃんは うれしくなって せっせと みずを やりました。

きは ぐんぐんと おおきくなり はるになると つぼみをつけました。
あの ちょうちょの はね そっくりな ゆうやけいろの つぼみです。
その つぼみが ひらくと まるで ちょうちょが はねを ひろげたようになりました。

いいえ それは ほんものの ちょうちょでした。

ちょうちょたちは いっせいに きから とびたち
たまちゃんの あたまの うえを ぐるぐると まわりました。
ありがとう ありがとう ありがとう
そういっている ようでした。
そらは まひるの あおぞら だったけれど
たまちゃんの うえだけ ゆうやけいろに なりました。

きっと たまちゃんの おはなしを きいて ちょうちょは
そとの せかいを みたくて みたくて たまらなくなったのでしょう。


◆今井雅子日記2010年01月19日(火)何をしていたのかよくわからない日
に掲載。
[PR]
by imaicafe | 2010-01-19 20:40 | story