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子守話97「まほうつかいたまちゃん そらとぶえんばんのまき
まほうつかいの たまちゃんの きんじょの こうえんに
うちゅうから そらとぶえんばんが とんできました。

「まほうを つかって こっそり しのびこんでみようじゃないか」と
たまちゃんに まほうを おしえている まじょが いいました。
「まじょの ほうきでは うちゅうまで とべないからね」

たまちゃんと まじょは とうめいになる まほうを つかって
そらとぶえんばんに しのびこみました。

ところが なかに はいったとたん
たまちゃんも まじょも まほうが とけて すがたを あらわしてしまいました。
どうやら そらとぶえんばんの なかは まほうが きかないようです。

たまちゃんと まじょに きづいた うちゅうじんたちは おおよろこび。
ちきゅうに やってきたのは ちきゅうじんを つかまえるためだったのです。
めずらしい ちきゅうじんを うちゅうサーカスの にんきものに するつもりなのです。

たまちゃんと まじょを のせて そらとぶえんばんは
うちゅうへ とびたちました。
たまちゃんと まじょは うちゅうじんに「たすけて」と うったえましたが
ちきゅうの ことばは つうじません。

「まほうが つかえないんじゃ おてあげだ」と まじょ。
まどの そとに みえる ちきゅうが どんどん ちいさくなります。
もう にどと おうちには かえれないのでしょうか。
たまちゃんは パパと ママの かおを おもいだして かなしくなりました。

うわああああああん!
そらとぶえんばんが われそうな おおごえで たまちゃんが なきだすと
なみだが ふんすいみたいに いきおいよく とびちりました。
すると うちゅうじんたちは にげまわるではありませんか。
なんと うちゅうには みずが ないので
うちゅうじんは みずが だいの にがてだったのです。
「いいぞ。そのちょうしだ。もっと おなき!」と
まじょが ばんざいして いいました。

たまちゃんは かなしいことを たくさん おもいだしました。
だいすきな クッキーを ママに たべられてしまったこと。
あめが ふって おさんぽに いけなかったこと。
かくれんぼで かくれたのに みつけてもらえなかったこと。
おたんじょうびを おいわいしてもらったのは うれしい おもいで でした。
でも こんどの おたんじょうびには ちきゅうに いないかもしれません。
そう おもうと なみだが あとから あとから でてきました。

うちゅうじんたちは たまちゃんの なみだが とんでこない
そらとぶえんばんの かたすみに あつまって そうだんを はじめました。

ちきゅうから とおざかっていく そらとぶえんばんを 
みあげていた ひとたちは びっくりしました。
とつぜん そらとぶえんばんが まわれみぎして ちきゅうに もどってきたのです。
うちゅうじんたちは こまった みずを まきちらす ちきゅうじんを
ちきゅうに かえすことに したのでした。

こうして たまちゃんと まじょは まほうを つかわずに
ぶじ ちきゅうに もどってくることが できました。 
「こどもが びいびい なくのも たまには やくにたつもんだね」
いじっぱりな まじょは すなおに おれいを いいませんが
おやつを にばいに ふやす とっておきの まほうを
たまちゃんに おしえてくれました。


◆今井雅子日記2009年11月06日(金) クリスマス映画だった『曲がれ!スプーン』に掲載。「今年中に子守話百話達成!」目標まで、あと3話。
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by imaicafe | 2009-11-06 14:45 | story
子守話96「まほうつかいたまちゃん クリスマスのまき」
クリスマスが ちかづいた あるひのことです。
まほうつかいのたまごのたまちゃんに
まほうを おしえている まじょが いいました。
「どれだけ まほうが じょうずになったか ちからだめしを しよう。
 サンタクロースの プレゼントを まほうを つかって
 よこどりしておいで」

「よこどりして どうするの?」と たまちゃんが きくと
「きまってるだろ。あたしが こどもたちに くばるんだよ。
 そうすれば こどもたちは まじょが だいすきになる」と
まじょは いいました。
かおも こえも こわい まじょですが
じつは とても さびしがりやなのです。

「だったら まほうで プレゼントを つくればいいのに」と
たまちゃんが いうと
「こまごました プレゼントを いちいち こしらえて
 トナカイや そりを よういしてたら
 クリスマスに まにあわないだろ」
まじょは さびしがりやなうえに めんどくさがりやなのでした。

「ぶじ サンタさんの プレゼントを よこどりできたら
 とっておきの まほうを おしえてあげよう。
 それが あたしからの クリスマスプレゼントだよ」
まじょが そういったので たまちゃんは ちからだめしを
してみることに しました。

さあ はたして うまくいくでしょうか。

さいしょに たまちゃんが つかったのは そらとぶ まほうでした。
トナカイが ひっぱっている サンタさんの そりに
そうっと おりるはずが どすんと しりもち。
「おや?」と サンタさんが ふりかえりましたが
やまづみの プレゼントが じゃまになって 
たまちゃんの すがたは みえませんでした。

つぎに たまちゃんが つかったのは 
サンタさんを ねむらせる まほうでした。
「ねむくなあれ ねむくなあれ」
ところが サンタさんの からだは おおきすぎて
なかなか まほうが ききません。

かわりに トナカイが こっくりこっくり いねむりをはじめて
そりが そらを すべりだいみたいに すべりおちていきます。
「どう! どう!」と サンタさんが ちゅういすると
トナカイは ねむけを さましましたが
「キャー!」と さけんだ たまちゃんは
サンタさんは みつかってしまいました。

どうしよう。どうしよう。
まほうつかいの たまごの たまちゃんが つかえる まほうは 
いちにちに たった みっつです。
あと ひとつしか のこっていません。

たまちゃんが いい まほうを おもいつくまえに
サンタさんが やさしく こえを かけてきました。
「おやおや たまちゃん。どうしたんだい?」
せかいじゅうの こどもたちの なまえを しっている サンタさんは 
もちろん たまちゃんの ことも しっていました。
「プレゼントが まちきれなかったのかな。ほうら これだよ」
そういって サンタさんが さしだした ふうとうを あけてみると
おえかきノートと いろえんぴつが はいっていました。
サンタさんは たまちゃんが ほしいものも ちゃんと しっていました。

「せっかくだから いっしょに プレゼントを くばるかい?」
たまちゃんは サンタさんと いっしょに こどもたちの いえを
まわることに なりました。
まくらもとの くつしたに プレゼントを いれるとき
たまちゃんは こっそり おまけを いれました。
サンタさんに もらった いろえんぴつで かいた まじょの にがおえです。
その いちまいを みっつめの まほうで たくさんに ふやしたのでした。

あくるあさ くつしたを のぞいて 
サンタさんからの プレゼントと いっしょに
まじょの にがおえを みつけた こどもたちは
「なにこれ? へんてこな かお」と くすくす わらいました。
そして ちょっぴり まじょのことが すきになりました。

だけど まじょは なんだか ごきげんななめです。
「まだまだだね。
 とっておきの まほうは おしえてやらないよ」
たまちゃんの まほうが へたくそだから?
いいえ。
どうやら たまちゃんが かいた にがおえが きにいらないようです。


◆今井雅子日記2009年11月03日(火)「クリスマスの贈りもの」の反響と子守話に掲載。「今年中に子守話百話達成!」目標まで、あと4話。
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by imaicafe | 2009-11-03 01:37 | story